TOPPAN印刷博物館の常設展 [文京区]
約7万点のコレクションを有する印刷博物館の
常設展「印刷の日本史」エリアで
苦手意識のある歴史にほんのちょっとだけ親しんできました
「印刷博物館」文京区水道1-3-3 TOPPAN小石川本社ビル
”印刷年がわかる世界最古(奈良時代)の印刷物” が
ヨーロッパや中国をさしおいて、まさか日本にあったなんて... !
「百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)」
”日本で最古(平安時代)の仏教版画" は
京都の浄瑠璃寺で発見された彫像の胎内に納入されていた
「阿弥陀如来坐像摺仏(百体一版)」と「阿弥陀如来坐像印仏(十二体一版)」です
摺仏のほうは百体、印仏のほうは十二体
それぞれ違う表情の仏さまがいて
どの仏さまが一番カワイイかなと探してしまいました
「印仏を印する」12世紀 日本
”日本人の手による最初(江戸初期)の銅製活字” は
徳川家康が林羅山と金地院崇伝に命じて作らせた
重要文化財「駿河版活字」です
先週の大河ドラマ「どうする家康」で、梵鐘の銘文について
マツケン正信に連れられてマツジュン家康のもとへ参上した切れ者たちが
臨済宗高僧「金地院崇伝」と儒学者「林羅山」でした
NHK大河ドラマ「どうする家康」第45話 2023.11.26放送
大阪冬の陣・夏の陣の一方で
印刷・出版事業にもそうとう力を注いでいた徳川家康って
さすがたいした人だったんですね
展示品は、時代背景とともに
わかりやすいパネルと映像で解説がされていて
歴史が苦手、印刷にもべつだん興味がないという人にとっても
おもしろく見学できるようになっているとおもいます
印刷史はこのあと近代から現代へと続きますが....
普段ほとんど使わない脳をたくさん使ったせいで
いつになく本当に疲れました
このあたりでギブアップします ★
印刷博物館、いつかまたこの続きをリベンジしたいです
展示室へと続く導入路~プロローグ [文京区]
紀元前の壁画から現代の印刷まで、古来人間が刻んできた
ビジュアルコミュニケーションの足跡をたどる、展示室へと続く導入路
高さ7m、長さ40mの大壁面「プロローグ」
「印刷博物館」文京区水道1-3-3
TOPPAN小石川本社ビル
ラスコーの洞窟壁画やロゼッタストーン、インカ結縄文字など
世界史の教科書で見たことあるような歴史的資料の陳列は
レプリカとはいえ、なかなか迫力があります
印刷された年代が明確な、現存する世界最古の印刷物「百万塔陀羅尼」
食臓腑の働きを小人に見立てて描いた錦絵「飲食養生鑑」
安政の大地震(1855年)の際に発行された瓦版「鯰絵」
「角大師護符」(左)
オーデュボン「アメリカ鳥類図譜」
M.C.ペリー「ペリー提督日本遠征記」
「プロローグ」エリア内では、土日祝の15:00から
現存する世界最古の木製手引き印刷機(レプリカ)による
印刷実演を間近で見学することができます
15世紀に近代活版印刷術を発明したドイツのグーテンベルクは
ぶどう絞り機をヒントにして印刷機をつくったそうです
世界三大発明のうちのひとつに数えられる「活版印刷」
この木製の印刷機の誕生は
そうとう画期的な出来事だったんだろうな
なんて想像しながら、だらだらとその場に居残って
実演終わりのインストラクターさんが
印刷機をクリーニングする様子をしばし見守っていました
印刷博物館のエントランス(入口)とプロローグ(導入路)だけで
すっかり集中力使い果たした感ありますが
最後の力をふりしぼってこれから展示室へ向かいます ☆
突破するTOPPAN小石川ビル [文京区]
メタルグリーン色が上空に際立つ、21階建の「トッパン小石川ビル」は
飯田橋~江戸川橋あたりを散策するとき
今いる自分の位置情報を
確認するのにいつも役立っています
「トッパン小石川ビル」文京区水道1-3-3
「凸版印刷から印刷が取れて、TOPPANへ」
大泉洋・成田凌が出演するCMのキャッチコピーのとおり
2023.10.1付で、いよいよ「凸版印刷株式会社」から
「TOPPANホールディングス株式会社」へと社名変更した ”TOPPAN”
・・ほぼ20年ぶりくらいに
ふらっと、ビルの中へ入ってみました
クラシック音楽専用ホール「トッパンホール」トッパン小石川ビル1階
社員食堂(一般の人も利用可)「小石川テラス」トッパン小石川ビル2階
Printing Museum,Tokyo「印刷博物館」トッパン小石川ビル地下1階
たしか印刷博物館内の写真撮影は禁止だったはずなのに
いつのまにか1階エントランス・プロローグ・常設展のみ撮影可能となってました
ありがたいです
早速撮ってきたので
次回、掲載したいとおもいます
日中友好会館のビャンビャン麺 [文京区]
後楽園の日中友好会館美術館で
「クーばあちゃんの魔法の花空間」展を観たあと
館内にある中華レストランの立て看板を
何気なく見てたら、ランチメニューの一番下に
やたら画数の多い漢字が2つ並んでいて
すごく気になったので、思いきって中へ入って注文してみました
中国茶芸苑「馥 (フク)」文京区後楽1-5-3
日中友好会館本館1F
本場シェフ店内手作り「ビャンビャン麵」1,200円(平日1,000円)
名前は聞いたことあったけど
人世初ビャンビャン麵、よく混ぜて頂きます
大きめの器に、幅広で厚くて長~い麺が2本入ってて
お箸で持ち上げると結構インパクトあります、そして重たい !
なんとか麺の端っこを見つけて、ひとくち食べてみたら
コシのある幅広太麺がビャンビャンと口のなかで暴れて噛みにくく
飲み込むまでにだいぶ時間がかかります
そうやって苦戦してるうちに麺も固くなってきて
結局2本ある麺のうち1本しか食べ切ることができませんでした ★
辛いのかなと覚悟したほど辛くはなく
酸っぱ旨辛くて、クセになりそうなお味でした
ビャンビャン麵との
格闘のあと
改めて店内をゆっくり見渡してみると
とても美しい内装のステキなお店で
画数の多い漢字のメニューに誘われて
中へ入った甲斐はあったかなとおもいます
もともとコシのあるうどんを食べるときなど
よく噛まないと飲み込めないタチだったのですが
最近、嚥下時に喉がフリーズして
むせ込んでしまうことがだんだんと増えてきました
・・きっと弱いところから、衰えてくるものなんでしょうね
クーばあちゃんの魔法の花空間 [文京区]
切り絵の女神と呼ばれる、中国初のユネスコ認定「民間美術工芸の巨匠」
クーばあちゃんこと庫淑蘭:クー・シューラン(1920-2004)は
封建主義の影響を色濃く残す
陝西(せんせい)省、旬邑(じゅんゆう)県の
農村部に生まれました
「クーばあちゃんの魔法の花空間 ~庫淑蘭切り絵展~」2023.9.22~11.5
「日中友好会館美術館」文京区後楽1-5-3
「獅子の子」2001年製作
幼少期での結婚、文盲、纏足の強制、夫からのDV
衛生状態が悪く13人の子供のうち10人が亡くなるなど
辛く悲しい日々のなか、彼女の生きる希望になったのが
農業の合間に作る
中国伝統の剪紙(切り絵)でした
村で開かれる剪紙の教室が終わると
机の上や床に散らかった切りくずをかきあつめて持ち帰り
それらを素材にして制作していたそうです
切りくずの一欠片一欠片を、大切に慈しみながら
作品と向き合う庫淑蘭の姿を思い浮かべると
なんだか胸がじんと熱くなりました
65歳のとき、崖から転落する事故に遭い
40日を超える昏睡状態に陥り
生死の淵を彷徨う庫淑蘭の脳裏に「切り絵の女神」が現れました
「切り絵の女神」1989年製作
奇跡的に意識を取り戻した、晩年の彼女の作品には
たびたびその女神が登場するようになります
女神の手には、小さなハサミが握られていて...
「切り絵の女神」1992年製作
自分自身を「切り絵の女神」と位置づけ、自己を肯定し
クーばあちゃんこと庫淑蘭は
全身全霊で、切り絵を作り続けました
百段階段2023夏~神々の園 [目黒区]
週に1度の更新で8回、2ヶ月間綴った
百段階段2023夏シリーズも
今回で最後だと思うとなんだかさびしいです
百段階段を上りながら極彩色の百鬼夜行の棲む異界を次々と
くぐり抜けて、ようやく「頂上の間」へ辿り着くと
その先には、現実世界が待っていて...
日本全国の和のあかりで彩られた美しくもおどろおどろしい異界へ
来年もまた、迷い込むことができますよう
祈願成就のための呪具、だるまさんへ願いを託しました
ハナブサデザイン:越谷だるま×だるまアート
栃木ダボ製作所:神々のお面
大島エレク総業:ライティングデコレーション
ホテル雅叙園東京「和のあかり×百段階段2024」
来年の開催も楽しみにしています
百段階段2023夏~希莉光あかり [目黒区]
”和のあかり×百段階段” 展で、今回いちばん見たかった
お目当ての作品が
手作りの倉敷切子灯篭をモチーフに、切子の造形美を残しつつ
灯篭とは異なる和のあかりとして発展したという
倉敷光作所の「希莉光あかり(切子あかり)」です ☆
「和のあかり×百段階段2023~極彩色の百鬼夜行~」
ホテル雅叙園東京:目黒区下目黒1-8-1
多角形の十四面体に描かれた
錦鯉や金魚、和装の女性やホタルなどの図柄が
やさしくてあたたかな灯りを纏って
忘れていた遠いむかしのなつかしい想い出を
巻き直し再生してくれてるようでした
先日、テレビ朝日で「国民1万人がガチ投票!城下町総選挙」という番組をやっていて
わたしの故郷、福岡県柳川市は何位かなとワクワクして見ていたら
ベスト20位までに入ってなくランク外でガッカリしました
希莉光あかりの故郷、岡山県倉敷市もランク外か~と思ってたら
なんと、そもそも倉敷市は城下町ではないそうです(意外)
ちなみに城下町第1位は、首里城で
こちらも意外な結果でした
百段階段2023夏~対岸の現世 [目黒区]
筒状の柱から放射線状に放たれる光の文字の呪文によって
極彩色の百鬼夜行が棲む異界から
現世へ、なんとか無事に戻ってきたら
木の枝、ほおずき、タンポポなど
自然のアイテムを素材とした小さな照明作品たちが
静かに
あたたかく迎えてくれました
「和のあかり×百段階段2023~極彩色の百鬼夜行~」
ホテル雅叙園東京:目黒区下目黒1-8-1
弦間康仁:照明作家
榮:かんざし作家
山川英夫:組子細工
和傘工房「朱夏」:和傘あんどん
「星光の間」~水が紡ぐ詩~では
水の波紋のようなガラス作品等が
灯りに照らされ美しく、涼しげに展示されていて
妖怪と出会い侵食されてモヤっとした心を
スーッとクリアにしてくれて、ここち良かったです
異界から現世へ戻ってきたタイミングで
ふとスマホの充電表示を見ると残り10%を切っていて
あれっいつの間にこんなに減っちゃったのかなと
慌てて、まだ撮ってない3部屋の作品を
バタバタと撮りまくって...
プチ浦島太郎気分でした
百段階段2023夏~異界の四季 [目黒区]
手塚治虫の代表傑作「火の鳥」を思い起こさせる鳳凰図は
素材の和紙を照らすあかりの懐かしさと
手描きのあたたかさがミリョクの ”七夕飾り”です
櫻井駿:七夕飾り作家
とぐろを巻いて、こっちを見ている龍の
見かけによらず人懐っこそうな笑顔も、なかなかに印象的でした ☆
和のあかり×百段階段2023
「草丘の間」~異界の四季~では
藤娘や紅葉狩りの鬼女など ”歌舞伎に観る四季” が
七夕飾りをぐるりと取り囲んでいて
なかでも、雪景色の水辺にたたずむ白無垢姿の鷺娘の
後ろ姿が哀しく、儚く美しかったです
松竹衣裳/歌舞伎座舞台
米川慶子:フラワーデザイナー
義経を恋い慕う静御前と、親を乞う子狐の哀愁を描く「義経千本桜」
高山しげこ:漉き紙の灯り
白き世界は狐の世界。
寂しく悲しいその思いを
知っているのは、月だけ。
「静水の間」~白き狐の世界~
百段階段2023夏~異形の猫たち [目黒区]
吸い込まれそうな澄んだ瞳と、ぷくぷくのヒゲ袋
お顔だけ見れば
とてもかわいいニャンコですが
引きの画で見ると、背中にでっかい輪っかをしょってる
「猫仏」¥880,000
異形のニャンコ像でした
よねやまりゅう:造形作家・人形師
和のあかり×百段階段2023
「草丘の間」の床の間に展示してあった
ちょいクセ強めのニャンコたち ☆
「猫鬼」¥880,000
鬼や仏の姿ならまだしも
これは一体...?
「猫毬」¥2,200,000
顔はヒトで、身体はイモムシの化石のような...
殻に入った軟体生物のような...
どこを見てるのか、何を考えているのかわからない真っ黒な瞳も.....
夢に出てきたら絶対にうなされそうなビジュアルです ★
こちらの作品は、子どものような顔をしていますが
体型やポーズはどう見たってニャンコ...
「化身」¥2,200,000
ヒトの顔をしたニャンコなんて
第一印象は不気味で、抵抗感しかなかったけど
ずっと見てたら、だんだん見慣れてきて
不思議なことに、ひとときも目が離せなくなって
じわじわと愛着さえ湧いてきました