さかさまのあかり×百段階段 [目黒区]
雅びやかな花鳥図にグルリと囲まれた「静水の間」では
さかさまの世界が映る、美しい水晶球を
三頭の馬たちが見つめていました
「和のあかり×百段階段2022」
2022.7.2~9.25 ホテル雅叙園東京
キャプションを読みながら
鑑賞すると
さらに作品のミリョクが増す気がします ☆
「さかさまのさかさま」/中里繪魯洲
芒の原を背景に馬頭を戴いた3本の樹が立つ
この地球上に野生の馬はいないと言われる
人間が意図的にその血に手を入れてきたから…
それゆえにか馬の目は漆黒の闇をみるように美しく哀しく微かに揺れる
それは蓮の葉の上に揺れ動く露の玉のようにして
ぷるぷるとさかさまに景色を吸い取る
不思議を畏怖することはない
恐れる感情はこころの中のみにある
時には樹と人間
馬と人間の立場をさかさまに置き換えてみることも
大切なのかもしれない…
闇はさかさまになるのだろうか…
光はさかさまになるのだろうか…
はたしてこころは…
鵺ノ鳴ク夜ハ恐ロシイ [目黒区]
頭はサル、胴体はタヌキ、手足はトラ、そして尻尾はヘビの
姿形をした日本伝承のモノノ怪「鵺(ぬえ)」
真夜中から明け方にかけて聞こえてくる「ヒー、ヒョウ、ヒー、ヒョウ」という
鵺の寂しげな鳴声を
平安時代の天皇や貴族たちは
不吉なものと考えて、大事が起きないよう祈祷したと言われています
「ニンゲンコワイ(鵺)」/細山田匡宏
目黒雅叙園「和のあかり×百段階段2022」シリーズ
先週の「モノノ怪ニャンズ」に続いて
今週も、丑三つ時に百段階段へ集うモノノ怪たちの写真です ☆
疫病収束祈願の象徴として知られるアマビエが
ダイイングメッセージのごとく
「ニンゲンコワイ」と書いています
コロナだけじゃなく、いろんな時代の疫病を見てきたはずのアマビエの
これが最後の予言だったりするのかな
「ニンゲンコワイ(アマビエ)」/細山田匡宏
のぞき込んだら、きっと後悔するに決まってる.....
やめときゃいいのに
怖いもの見たさの欲望につい負けて中をのぞき込むと
井戸底にいる、得体の知れないナニかとバッチリ目が合ってしまいました ★
歌舞伎座舞台株式会社・松竹衣裳株式会社
こわ~い
....っていうか、向こうもなんだか私のカオ見て、怯えてる ?
モノノ怪ニャンズ [目黒区]
オレの後ろに立つんじゃニャい★
振り返って、ゴルゴ13のようなスルドイ視線を
送ってくるニャンコが
なぜか、鏡の中では
のんびり毛づくろいをしています...?
ななんとッ、後ろにも カオがッ!!
尾ッポだけじゃなくて、カオも二つに分かれてる妖怪「猫又」
「化粧」/小澤康麿
そろ~っ
壁(屏風)に穴は開いてません
何処でもすり抜けられるんです「猫又」だから
猫又ミケの、背中のドクロ模様が何気にコワイ ★
「壁抜け猫又」/小澤康麿
ザッ、ザザッ、ザザザッ
ザザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ....
すっぽん!
「地中より生まれる」/小澤康麿
5年ぶり、3回目の訪問になる
目黒雅叙園「和のあかり×百段階段2022」
和のあかり×百段階段2022
「光と影・百物語」2022.7.2~9.25
影があるからこそあかりが際立ち、あかりがあるからこそ
美しき影が生まれる
引き立て合う、光(あかり)と影のコントラストが今年の展示テーマです
実はこちらのモノノ怪ニャンズ3作品
価格が表示してあったので
意外にも、購入可能なようです
「化粧」/ 価格 66,000円
「壁抜け猫又」/ 価格 66,000円
「地中より生まれる」/ 価格 56,000円
「ホテル雅叙園東京」目黒区下目黒1-8-1
他にも
たくさん写真撮ってきたので
和のあかり×百段階段2022シリーズ
しばらく続きます
幻影城の城主~旧江戸川乱歩邸 [豊島区]
それまで46回も引っ越しを繰り返してきた
引っ越し魔、江戸川乱歩が
昭和9(1934)年、立教大学の隣接地へ移り住み
以後、亡くなるまで30年以上
住み続けた邸宅
「旧江戸川乱歩邸」豊島区西池袋5-15-17
公開日時: 月・金 11:00~15:30
母屋の裏手には書庫として使用されていた
大正時代に築かれた灰色の堅牢な土蔵があります
空襲で池袋が火の海になったとき
この土蔵が焼夷弾を防ぎ
乱歩邸は母屋ともども焼失をまぬがれたそうです
一般公開は入口付近までで、なかへ入ることはできませんが
2階建ての土蔵は回遊式になっていて
洋書・和書・保存用の自著など
数万冊の蔵書が配架されているとのこと
壁が厚く、窓が小さく、殺風景で薄暗い
土蔵は「幻影城」と呼ばれ
放浪の作家、江戸川乱歩をこの地に留めました ☆
現在は、立教大学に帰属している「旧江戸川乱歩邸」
土蔵を見上げながら乱歩作品のいくつかを
思い浮かべていたら
職員さんがお土産に
土蔵の一筆箋をくれました