99段目のラストプロローグ [目黒区]
気がつけば「和のあかり×百段階段2022〜光と影・百物語〜」シリーズも
あっという間の、第8弾 ☆
今回は日本各地の文化と技術が集結した和のあかりです
埼玉県さいたま市を拠点とする「いろした工房」は
サンドブラスト技法とレーザー加工機で
硝子製の行燈などを作る工房です
繊細な手しごと、デザインが
さまざまな表情の光と影をつくりだし
ちいさな魂ひとつひとつを静かに灯しているかのようでした
香川県東かがわ市で、ニット製品の
製造販売を行う株式会社イチーナが展開する「ThinKniT」
曲線を美しく均一に編み上げた3Dニット照明です
ニットに包まれたあかりって
はじめて見ましたが
間接照明のような優しい明るさと温もりを感じました
福岡県八女市で創業200年以上の歴史のある
老舗提灯店「伊藤権次郎商店」
牛鬼、いが坊、餓鬼、骸骨、厄災の神
百物語のイベントテーマを、妖怪提灯が効果的に
おどろおどろしく盛り上げてました
夏のイベントの
記事を掲載しているあいだに
季節は秋を通り越して、すっかり冬の気配...
「ホテル雅叙園東京」
目黒区下目黒1-8-1
実際は99段までしかない
百段階段
日本古来の怪談会「百物語」では
百話目を終え、最後のあかりを消すと
本物のモノノ怪が出現するといわれています
現実には無い、百段目にうっかり足をかけて
迷い込んだ部屋には
何モノが待ちうけているのでしょうか
竹行燈とオバケ金魚ちょうちん [目黒区]
放置竹林の竹を使って
制作されるという、竹行燈
使用済みになると、竹炭など土壌改良材に活用するそうです
近年イベントなどでよく見かける竹行燈が
こんな風にエコだなんて思ってませんでした ☆
アカリノワプロジェクト
和のあかり×百段階段2022「光と影・百物語」
今回のイベントで
様々な世代の着物女子たちが集まって
いちばん賑わってたのが、ここ「漁礁の間」です
煌びやかな室内装飾と幻想的な竹行燈のあかりを背景に
ホテルのスタッフさんが
次々と記念写真を撮ってあげてました
「ホテル雅叙園東京」目黒区下目黒1-8-1
おかげで、竹行燈になかなか近づけず笑
人の切れ間から大急ぎで撮ったので
ブレブレの写真を数枚しか撮れなかったのがちょっとザンネンです★
山口県柳井市の民芸品「金魚ちょうちん」
ぽかんとした表情の
金魚ちょうちんたちに混ざって
ワッルい顔したオバケ金魚ちょうちんがニカッと笑ってました
暗がりを愉しむ×百段階段 [目黒区]
薄暮のあかり×百段階段 [目黒区]
一日の活動を終えて、寝床をさがしていた蝶が
松明のあかりについ誘われて
蜘蛛の糸に捕えられてしまいました
不運な蝶に忍び寄る、不穏な影
「薄暮のあかり」百段階段~十畝の間
弦間康仁(照明作家)
・榮-sakae-(かんざし作家)
松明が、風が吹かれて
生まれた火の粉は
薄暮の空に舞い散って
思い思いに揺らめいています
宵の入口に咲く、四季のかんざし
春ー桜、夏ー蓮、秋ー金木犀、冬ー山茶花
温かくもあり、おどろおどろしくもある
薄暮のあかりたちを
床脇棚の天袋の隙間から
体育座りをした
ちっちゃい人たちが見つめていました
和のあかり×百段階段2022「光と影・百物語」
「ホテル雅叙園東京」目黒区下目黒1-8-1
情念のあかり×百段階段 [目黒区]
歌舞伎座の大道具さんと衣裳さんが
怪談芝居のドロドロとした
恋の情念を「和のあかり」で演出した舞台空間
「情念のあかり」/歌舞伎座舞台株式会社・松竹衣裳株式会社
「和のあかり×百段階段2022」
2022.7.2~9.25 ホテル雅叙園東京
カラ~ンコロン
闇夜に下駄の音を響かせて
牡丹灯篭を提げた亡霊お露が死ぬほど焦がれた新三郎の元へやってきます
人ならざる者との恐ろしい
人妖異種恋愛の情念を
暖色系・寒色系の番傘と灯篭のあかりに込めた「牡丹灯篭」
嫉妬のあまり生霊となって
恋敵に取り憑き殺めてしまう源氏物語に登場する「六条御息所」
日本画家、上村松園が描いた六条御息所と
同じ蜘蛛の巣柄の着物で
心の奥底に巣食う
からみつくような闇深い情念を表しています
上村松園/「焔(ほのお)」
舞台のうえに登場人物はひとりもいないけど
情念、執念、怨念渦巻く
怪談ものがたりが
今にも展開しそうな生々しい空間でした