百段階段2023夏~鬼の住処 [目黒区]
極彩色の妖しいひかりを放つ水晶、孔雀の羽根、花々
これらがすべて ”ペットボトルから作られたアート作品” だなんて
説明書きを見るまでぜんぜん気がつきませんでした ☆
和のあかり×百段階段2023、メインの作品は「漁礁の間」に展示してある
極彩色の「鬼の住処」です
本間ますみ(ペットボトルアーティスト)
使用済みのペットボトルを再利用したエコアートと
百段階段「漁礁の間」の
まるで竜宮城のように絢爛豪華な装飾を、和のあかりが違和感なく繋いでいて
見る場所、角度、色ごとに印象がつぎつぎと変化する
大胆かつ繊細な作品だとおもいました
ところで、鬼は
実はこんなところにも
ここに住みつくのだけは.....おねがいだからやめてほしいです ★
百段階段2023夏~異界へと続く道 [目黒区]
和のあかり×百段階段2023、最初の作品は
生け花と籠染灯籠による
蒼く幻想的な「異界へと続く道」です
粕谷尚弘(一葉式いけ花 家元)
鳥居とトロピカルな植物との
異様な組み合わせが
この世のモノではない感を
うまく醸しだしていて微かにゾクッとしました
鳥居の両サイドを灯す「籠染(かごぞめ)灯籠」は
浴衣を染める時に使う、真鍮板に和柄模様をエッチングした円筒状の型を
そのままリユースして灯籠にした、一点モノの内照式オブジェで
床や壁に映し出された影が
異界への道をさらに妖しく演出しています
中野形染工場×ハナブサデザイン
(越谷 籠染灯籠)
安価な浴衣が市場に増えたことによって
現在、籠染めによる浴衣染めは行われなくなったそうです
ひっそりと消えてゆく運命だったかもしれない
和の伝統的なモノやワザを
こんなふうに再利用して伝承していくことも可能なんだと
この作品は、特に押しつけがましくもなく
さらりと教えてくれました
百段階段2023夏~夜の入口 [目黒区]
今年の夏も行ってきました
目黒雅叙園(現:ホテル雅叙園東京)の百段階段で
毎年開催されている夏の企画展 ”和のあかり” シリーズ ☆
「和のあかり×百段階段2023~極彩色の百鬼夜行~」
2023.7.1(土)~9.24(日)
入口でまず迎えてくれたのは
おなじみ柳井の金魚ちょうちんと
長い余韻が特徴の、砂張でつくられた小田原風鈴の音色です
百段階段は土足禁止なので
こちらのコーナーで靴を脱いで
用意してある靴袋に靴を入れて持ち歩くのですが...
団体客20~30名は一度にさばける広さと
靴を脱いだ瞬間に実感する、足元のじゅうたんの深さ
「伏谷商店」名古屋ちょうちんの
懐かしいオーソドックスな和柄にともる優しいあかり
ただ靴を脱ぐためだけにある場所としては、少々贅沢すぎる空間かと思います
入口から靴を脱いで百段階段へ到着するまでに
こうしてじょじょに
日常から非日常へ越境する心の準備は整ってきました
百段階段でどんな「極彩色の百鬼夜行」が待っているのか
次週から、百段階段2023夏シリーズ
しばらく続きます
池袋ビックリガードと雑司が谷いろはかるた [豊島区]
池袋の東側と西側をつなぐ、通称「ビックリガード」の路線擁壁に
描かれている ”雑司が谷いろはかるた”
「ビックリガード」豊島区南池袋1-15
郷土かるたの札絵がデザインされた擁壁は
当地の魅力を改めて認識できるし
落書き防止にもなって一石二鳥です ☆
”池袋 丸池までは 雑司が谷”
むかし池袋村と雑司が谷村の境には、池袋の名前の由来となった
丸池(袋池)という池があったそうです
”藪そばの 名は 雑司が谷が発祥地”
江戸中期、雑司ヶ谷鬼子母神近くの藪のなかにあった
百姓家の「薮の内そば」が評判となり、あやかりで薮を名乗る店が
ふえたのが、藪そばのルーツといわれています
”尾花が変身 みみずく ほうほう”
ススキの穂を束ねて作られた「すすきみみずく」は
鬼子母神のお告げによって生まれ、参詣みやげとして販売されました
”花の名所は むかしもいまも 法明寺”
法明寺は、鬼子母神堂を擁するお寺で
参道から山門へつづく桜並木は
江戸時代からの桜の名所となっています
そういえば、ビックリガードって
どうしてビックリガードっていうんだっけとふと気になったら
タイミングよく「ビックリガードの由来」という解説板がありました
むかしのガードは天井も低く、頭上を通る電車の轟音と振動で
人も荷馬車の馬もビックリ仰天、これがビックリガードの名のおこりだそうです
ビックリガードの歩行者専用通路は、まだ昼間なのに、この雰囲気
通り抜けたら異空間へ迷いこんでて「ビックリ仰天」
ってことにならないよう
真夜中や、気持ちが弱ってるときは近づかないようにしようとおもいます....