マイセン動物園展② [港区]
パナソニック汐留美術館で開催されている
ドイツの名窯マイセンの、動物にテーマを絞った展覧会で
注目をあつめていた 見返りカワウソ ちゃん☆
マイセンの原型師として活躍した彫刻家マックス・エッサーが手がけた
1937年のパリ万博でグランプリを受賞したモデルなのだそうです
どの角度から眺めても美しいフォルム
見返ったカワウソちゃんの渦巻状の形態描写がすばらしい ☆☆☆
この美味しそうなチョコレート色の陶磁器素材は
ベットガー炻器(せっき)といって
マイセンがヨーロッパ初の白磁を発明する研究途中で出来上がったもので
白磁焼成の成功以降は次第に顧みられなくなりましたが
20世紀に入ると彫塑に適した特性が見直され
動物彫像など多くの作品が再びこの製法でつくられるようになったそうです
「カワウソ」1927年
なんて可憐な薔薇の花・・とおもったら
すぐ横に黒光りするマサカの?? いやよく見ると違うけど・・一度抱いた嫌悪感は払拭できません★
「ヴァトー風恋人図ポプリポット」
1820~1920年頃
舌をチョロっと出して、ひょうきんな鹿さん
・・とおもったら
鹿さん、皮剥がされてる!! 舌を出してるのは、くたばってる表情だったのね★★
「貼花狩猟図鹿浮彫蓋付パンチボウル」
1820~1920年頃
正直いって、可愛いのか....? よくわからないニャンコ
「二匹の猫」1934~1940年頃
お魚のてらてら感がリアルすぎてコワイ ホントにこれもマイセン?
「蓋物『コイ』」1850~1870年頃
動物園が、いよいよサバンナ化してきました
「マントヒヒ」「クマ」「オランウータン」「マンドリル」「トラ」のマスク
「バタンインコ付モンキーボウル
(ライネケのキツネ)」1924~1934年頃
最後に、今回の展示品のなかで一番好きだったのがこの作品
劇画タッチの眉毛が真一文字につながってる、おさるが超ダンディでした
他にもキリンさんやペンギンさんなど色んな動物がいましたが
半分近くは写真撮影禁止マークがあったので
撮りこぼし感は多少残りました
けど、ホンモノの動物園へ行くのとは、また別の
リアルな驚きや楽しいハッケンがあったマイセン磁器の動物園
展覧会のクーポンをくださったsong4uさん、本当にありがとうございました
マイセン動物園展① [港区]
いつもコメント欄に
参考になることや励みになること、するどいツッコミなど
いろいろ書き込んでくださるsong4uさんからクーポン券をいただいたので
友だちを誘って、パナソニック汐留美術館で開催されている
「マイセン動物園展」へ行って来ました ☆☆☆
「パナソニック汐留美術館」港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F
展覧会場に入って一番最初にハッと魅かれたのが
作品の繊細な”色”でした
みょうに心にしっくりくるクラシックなローズ色の
ラクダちゃんと女性像
女性像「四大陸の寓意(アジア)」1820~1920年頃
メガネをかけた仕立屋さんを乗せているメガネをかけた山羊の
ツノには「アイロン」が、オシリには「針刺し」が施してありました 芸が細か~い
「山羊に乗る仕立屋」1820~1920年頃
精巧でユーモラスな、おさるのオーケストラ
「猿の楽団」1820~1920年頃
装飾の美しさに、ただもう見惚れるばかり
「花鳥飾プット像シャンデリア」19世紀後半
たくさんの細か~い花々と鳥たちのなかに
「クワガタ虫」と「でんでん虫」が紛れていました(喜)
「スノーボール貼花装飾蓋付昆虫鳥付透かし壺」1820~1920年頃
「スノーボール貼花装飾蓋付大壺」
1820~1920年頃
それにしてもスゴすぎる
この白いイヌフグリみたいな細かい花の装飾
「スノーボール貼花装飾蓋付カナリア付センターピース」1820~1920年頃
「スノーボール貼花装飾ティーポット」18/19世紀
ドイツの名窯で世界的に有名な洋食器ブランド「マイセン」の
動物にテーマを絞った展覧会は
パートⅡへつづきまーす
おもしろびじゅつワンダーランド2017 [港区]
美術館なのにおしゃべりオッケー、写真撮影オッケー
むずかしいと思われがちな日本美術を
こどもから外国人まで、より身近に親しみやすく
さまざまな展示方法・多様な切り口で紹介する展覧会
サントリー美術館の「おもしろびじゅつワンダーランド2017」へ行ってきました
「サントリー美術館」港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3F
2017.8.1~31 ※中学生以下入場無料
「桐鳳凰図屏風」狩野探幽(1602-74)江戸時代
そもそも「屏風ってなんだろう?」ってところからはじまって
”すぐれた王がおさめる平和な時代にだけあらわれる” という
伝説の鳥「鳳凰のひみつ」にせまり
宝物がたくさん描かれている作品を集めた
「宝尽くしルーム」では
「色絵寿字宝尽文八角皿」備前・鍋島藩窯 江戸時代 18世紀前半
チビッコたちに混じって
大きなお皿の上に散らばった「宝物クッション」のなかから
一番欲しかった「打ち出の小槌」ゲット☆
「染付吹墨文大徳利」備前・有田 江戸時代 17世紀前半
「薄瑠璃釉染付花文皿」肥前・鍋島藩窯 「三彩鉢」青木木米 加賀・春日山窯
墨を吹き散らかしたような文様「吹墨文」など
やきものの「ふしぎな文様をことばにしたら?」
「きらきら!切子の宇宙」
江戸時代につくられた透明な切子は
光があたるときらきら輝いて、まるで星々がまたたいているかのよう☆
「おしゃれに!自分だけのキモノ・デザイン」
「色絵女人形」「色絵男人形」肥前・有田 江戸時代 17世紀後半 ※ヨーロッパへ輸出するためにつくられた人形
タッチパネル上で、色や文様を組み合わせれば
世界でひとつだけのキモノのできあがり
「人間の女の人と結婚したい!」
今から約500年前につくられた「鼠草子絵巻」は
ネズミと人間のお姫様が結婚するというびっくりぎょうてんなおはなしを
文章と絵であらわした絵巻物です
「鼠草子絵巻」桃山時代 16~17世紀
スペシャル音声ガイドを聴きながら
桃山時代のネズミの世界へ、さあ出発
権頭「ネズミの姿はもういやだ・・・
人間と結婚して子孫をネズミの姿から救い出したい!」
左近尉「よいお考えです!
さっそく清水寺の観音さまへお祈りに行きましょう!」
ある夜、権頭の夢の中に観音さまが現れて
「音羽の滝の前にいる女性を妻としなさい」と言いました。
そのお告げのとおり、滝の前には桜の枝を手にした人間の姫君がいたのです。
そしてネズミの権頭ついに結婚
お屋敷で結婚式をあげる権頭と姫君
幸せな結婚生活を送っていた権頭は、ある日、お屋敷を留守にしました。
その間「決してお部屋の外を見てはいけません」と権頭に言われていた姫君ですが
約束を破ってしまいます。
姫君が目にしたものとは・・・
その後、姫君は別の人間と結婚してしまいました。
権頭は悲しさのあまり、姫君が残していったお嫁入道具をひとつひとつ取り出して
姫君との思い出を泣きながら振り返りました。
こうして権頭は傷ついた心を晴らすため
お坊さんになる決心をしてお寺にこもることとなったのです。
おしまい、おしまい。
ひとつひとつの展示コーナーが
まるで遊園地のアトラクション感覚で
夢中になって気がついたらあっというまに出口に到達してました☆
楽しみながら、ホンモノの日本美術に触れられる
まさにタイトルとおり「おもしろびじゅつワンダーランド」
ひらけ!美のとびら
風鈴のれん☆ストリート [港区]
今年で10周年をむかえた、もと防衛庁跡地
「東京ミッドタウン」で
夏のあいだ展示されていた「風鈴のれんストリート」の写真です ☆
「小樽ガラス風鈴」北海道
「南部鉄器風鈴」岩手県
「備前風鈴」岡山県
「有田焼風鈴」佐賀県
「江戸風鈴」東京都
「紀州備長炭風鈴」和歌山県
「青銅風鈴」富山県
「KAKURA陶器風鈴」大阪府
「サヌカイト風鈴」香川県
ニッポン列島、北から南まで
全国各地から選抜された「風鈴」が、誰かがのれんをくぐるたびに揺れて
風の通らない閉め切った、こんなビルの中では
風鈴はのれんとペアを組んで
ちりちりチリンと
各々自慢の音色を涼やかに披露していました ・・☆
「東京ミッドタウン」港区赤坂9-7-1
江戸っ子は五月の鯉の吹き流し [港区]
東京タワーの、端午の節句は
高さ333mに因んで
333匹の鯉のぼりが
タワーの裾野をゆうゆう遊泳するイベント ☆ 2016.4.5〜5.8
江戸っ子は五月の鯉の吹き流し 口先だけではらわたはなし
意味:江戸っ子は言葉は荒っぽいが、腹の中はさっぱりして下心や謀りごとはない
って、いうけど
日本電波塔「東京タワー」港区芝公園4-2-8
そんな333匹の江戸っ子たちのなかに、じつは一匹だけ
地方出身魚が混ざっているとのコトなのです
あっ ワンピース ! ...じゃなくて
江戸っ子たちと、大漁旗とともに泳いでるのは
岩手県大船渡市出身、全長6mの
さんまのぼり ! さんまのはらわたはニガい、けど美味しい☆
この「さんまのぼり」は、東京タワーと友好関係にある岩手県大船渡市へ
2011年より復興のエールを込めて飾られているそうです
昼なお暗き都会の森 [港区]
都心の一等地に ・・まさか
こんなに草木が ぼうぼう と生い茂ってる場所があるなんて !
セレブが集うハイソな街「白金台」に存る、昼なお暗き白金の森
広さ20ha(約6万坪)、東京ドーム4個分という
広大な土地を占める附属自然教育園が
みどりの日(5月4日)は入園料無料だったので
はじめて行ってみました
国立科学博物館附属「自然教育園」港区白金台5-21-5
まずは
この自然教育園の”おいたち”から
ざっくり、おべんきょうしてみたいとおもいます
古代 縄文中期、この地に人が住み着く
室町時代 豪族白金長者が館を構えたといわれる
江戸時代 高松藩主松平讃岐守頼重の下屋敷
明治時代 海軍省・陸軍省の火薬庫
大正時代 宮内省の白金御料地
昭和24年 国の天然記念物及び史跡に指定
昭和37年 国立科学博物館附属自然教育園となる
室町時代の豪族の館~お侍の下屋敷
~軍の火薬庫~宮内省所轄~文部省所轄、と
長い年月一般の人々が立ち入ることができなかったエリアだったため
港区白金台に奇跡のように残された「天然の森」に限りなく近い自然教育園
自然をできるだけ本来の姿に近い状態で後世に伝えていこうという考えのもと
必要以上に手を加えないという管理・運営がされています
枯れて倒れた木々もそのまま
どうやって自然に戻っていくかを観察するために放置してあります
この森に生きる360種類の樹木のうち、最も古い樹齢300年の松の木
「大蛇(おろち)の松」 「物語りの松」
いつか必ず命は果て、姿は朽ちるとも、やがて新たな生命が芽吹き.....
大昔から繰り返される遺伝子の伝達
なかでも「自然教育園、やるなあ」って感心したのは
自然保護の観点から常時300人の定員を設け入場制限をしているところ
ゴールデンウイークさなかの「みどりの日」の
都会のまんなかの
360度ぐるり緑のグラデーションのなかの、世界にわたしたったひとりという極上の贅沢
プロムナード~絵画を散歩する人びと [港区]
村上隆~五百羅漢図展② [港区]
五百羅漢之図、って.....ほんとうに羅漢さんは五百人いるの?
・・・いそうだよねぇ うん、いるんじゃない?
※ 十六羅漢のうち第六尊者「跋陀羅(バダラ)」。盲目だが物事を見通す力がある。
森美術館で現在開催中の展覧会
村上隆「五百羅漢図展」が
写真撮影「可」だったので嬉しくて、ハリキッテ撮ってきました
五百羅漢図~「青竜」 2012年 302×2500cm
五百羅漢図~「白虎」 2012年 302×2500cm
高さ 3メートル
長さ 4×25メートルのメドレーリレー(青龍~白虎~朱雀~玄武)形式作品
全長100メートルは絵画史上最大級、チョ~大作☆
五百羅漢図~「朱雀」 2012年 302×2500cm
五百羅漢図~「玄武」 2012年 302×2500cm
※ 十六羅漢のうち第一尊者「賓度羅跋囉惰闍(ビンドラ・バラダージャ)」。
※ 十六羅漢のうち第十五尊者「阿氏多(アジタ)」。不気味な老人だがたいへん慈悲深い。
※ 十六羅漢のうち第十二尊者「那伽犀那(ナガセナ)」。右手に持つ払子は煩悩をはらいのけるという法具。
「羅漢」とは ”釈迦の教えを広めるため、煩悩を滅し人々を救済するため
この世にとどまっている聖人” のこと
※ 十六羅漢のうち第二尊者「迦諾迦伐蹉(カナカバッサ)」。
お釈迦さまのお言いつけで
迷える衆生を救うため、永く現世にとどまることとなった羅漢さんたち
(ホンネでは)涅槃に入りたかった羅漢さんもいただろうに。。。
十六羅漢を中心とした、大・中・小・姿かたち様々な五百人の羅漢さんたちを
わりとくまなく鑑賞したなかで・・
気になる羅漢さん「ベスト3」を選んでみました
まずは
カメハメハ~、を発動する羅漢さん
おむすびをにぎっている羅漢さんに どう見たって人じゃない羅漢さん 蹄が・・★
古来、五百羅漢図は
大きな自然災害や疫災のあとに
犠牲になった多くの人や残された人の慰めのために描かれる鎮魂画で・・
この壮大なテーマに村上隆が挑んだのには、むろん、東日本大震災があったからだそうです
村上隆~五百羅漢図展① [港区]
六本木ヒルズ森タワー53Fの森美術館で開催中の
村上隆「五百羅漢図展」へ行ってきました
「村上羅漢ロボ」
「Reborn」2012年
「達磨大師」2007年 160.1×351cm
村上隆~1962年 東京生まれ
東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了 日本画専攻で初の博士号を取得
2009年のTime紙が選ぶ、世界に影響を与える100人の1人に選出される、など
世界で活躍する現代アーティスト
「富を乞う者、走るべからず」2015年
「宇宙の深層部の森に蠢く生命の図」2015年 240×3045cm
うへえぇ~なんだぁこれ?って思う作品も、ちょいちょいあったけど・・ ゲロゲロッ★
作品の圧倒的な巨大さと物量
色とカタチの面白さに、心は弾み、目は釘づけ☆
「たんたん坊:a.k.a ゲロタン:輪廻転生」2015年 360×571.5cm
まるでリボンの騎士のサファイア姫が駆け回っていた丘のようだなぁ。。とか
懐かしの手塚アニメや
赤塚ナンセンスギャグを彷彿とさせる空間のなか
難解な現代アートの世界に、すこしだけ親しむことが出来た気がしました
「772772」2015年
「見返り、来迎図」制作中 300×400cm
「萌える人生を送った記憶」2015年 300×234.4cm
「円相:アトランティス」「円相:シャングリラ」2015年
「荒城の月」2015年 Φ250cm
思い出は遠くの日々 [港区]
4週続けて深大寺の記事を掲載しているあいだに
あっという間に過ぎ去ってしまった
2015年の「秋」と「冬」....。
神宮外苑のイチョウ並木
みごとな黄金色、・・とは言い難かったけど
天へ向かって、ツンツンと剪定された
樹形の先に鎮座する絵画館とのコラボはやっぱり、絵になりマス
「明治神宮外苑銀杏並木」港区北青山1~2丁目
そして季節はうつろい、処は丸の内...
三菱一号館美術館でプラド展を見た帰り
じつは、はじめて行った元中央郵便局「KITTE」 遅っ★
目を奪われたのは、室内では日本最大級というクリスマスツリー(本物のモミの木だそう)
「KITTE(キッテ)」千代田区丸の内2-7-2
・・七色に変化するツリーをずっと見ていたら、同じような円錐形の
これが食べたくなってしまったのでした ☆