情念のあかり×百段階段

歌舞伎座の大道具さんと衣裳さんが

怪談芝居のドロドロとした
恋の情念を「和のあかり」で演出した舞台空間

　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　「情念のあかり」／歌舞伎座舞台株式会社・松竹衣裳株式会社
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「和のあかり×百段階段2022」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2022.7.2～9.25　ホテル雅叙園東京　　　









カラ～ンコロン

闇夜に下駄の音を響かせて
牡丹灯篭を提げた亡霊お露が死ぬほど焦がれた新三郎の元へやってきます



人ならざる者との恐ろしい
人妖異種恋愛の情念を

暖色系・寒色系の番傘と灯篭のあかりに込めた「牡丹灯篭」







嫉妬のあまり生霊となって
恋敵に取り憑き殺めてしまう源氏物語に登場する「六条御息所」




日本画家、上村松園が描いた六条御息所と
同じ蜘蛛の巣柄の着物で

心の奥底に巣食う
からみつくような闇深い情念を表しています



　　上村松園／「焔（ほのお）」









舞台のうえに登場人物はひとりもいないけど




情念、執念、怨念渦巻く
怪談ものがたりが
今にも展開しそうな生々しい空間でした




　

コメント 5

こんにちは。
歌舞伎座の大道具さんと衣裳さん制作の「情念のあかり」・・・
和傘は意外に爽やか？綺麗なビジュアル演出です。
和傘の上の巻紙？が気になりましたが「恋の情念」なら恋文かな？
上村松園の「焔（ほのお）」と同じ絵柄の着物を飾り・・・
上村松園の描いた六条御息所をイメージ・呼び起こす感じです。
物語性あり、面白い？大変個性的な展示になってますね！？(=^･ｪ･^=)
by Boss365 (2022-10-02 13:47) 

Boss365さん、こんにちは
和傘のライトアップ
巻紙が乗ってるタイプは珍しいですね
もっと情念込めて撮ればよかったです笑
この舞台空間
背景が百段階段ならではの相乗効果もあったのか...
たまたま他のお客さんが誰もいなくなり
部屋にひとりきりになった瞬間
思わず足がすくんで動けなくなりました＾＾
by はなだ雲 (2022-10-03 08:07) 

たくさんの重なる和傘、美しいでやすね〜
松園のこの作品は、代表作の一つでやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2022-10-07 13:39) 

雲ちゃん、こんばんは。
昨夜、寒いなあ･･･と思いつつ我慢して寝ていたところ、
軽い風邪を引いたようで体調が悪く、今日は一日寝てました。
昔から「寝れば治る」派でありまして、今回もそれでほぼ完治。
こんなことだからいつまで経っても節制しないんだよね。
分かっちゃいるけど何とやら。まったくお恥ずかしい話デス^^;

さてさて。
情念、執念、怨念･･･
情念はまだいいとしても、執念あたりで雲行きが怪しくなり、
怨念になるともういけません。
和の明かりが和傘に投影されて、柔らかな色合いを見せています。
だけどその柔らかさの中に潜む、身も凍るような数々の出来事。
なんだかイメージするだけでも背筋のあたりがゾーッと(笑)
一見優しい色合いなだけに、その怖さはケタ違いな気がします。
昔の人はみんな短命だったから、その分、人生が凝縮されたもの
だったとしたら、情念も執念も怨念も、重く深く色濃いものだった―
のかもしれませんね。
ではまた！
by song4u (2022-10-08 21:18) 

ぼんぼちさん、こんにちは
和傘のライトアップは、絵になりますネ
松園が描いた蜘蛛の巣柄の着物が
こんな風に目の前に現れてビックリしました♪

song4uさん、こんにちは
数日前から急激に寒くなって
着るものやら、布団やら
本当に困りました笑
風邪は無理するとこじらすから
一日寝てて正解と思います＾＾
牡丹灯篭や六条御息所のものがたりを思い浮かべると
情念に、執念や怨念も加えてみたくなりました＾＾
むかしの人たちは短命だったから
その分、人生が凝縮されて・・に同感です♪
一生分のエネルギーを太く短く
恋の情念に費やして
燃え尽きることができたらある意味本望かも
by はなだ雲 (2022-10-09 10:05)