SSブログ

人妖異種恋愛の結末~青梅の「雪おんな」妖怪伝説 [新宿逃避]

昭和レトロ商品博物館の、急な「階段」を上ると

そこは・・・・・
CIMG3916.JPG


CIMG3940.JPG

雪おんなのいる、「怪談」の間でした

CIMG3948.JPG              

ナゼ こんなところに「雪おんな」が?? と、おもったら



ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の著書「怪談」のなかの、代表的な一篇

「雪おんな」の、ものがたりの舞台が
CIMG4120.JPG


ここ「青梅」だったから、なのでした(意外!) むかしの東京は、もっとずっと寒かったのかな
CIMG3918.JPG
           「昭和レトロ商品博物館~雪女の部屋」東京都青梅市住江町65 2F






武蔵国西多摩郡調布村(現・東京都青梅市)に住む、茂作と巳之吉2人のきこりが

ある寒い吹雪の晩、山小屋に泊まったときのことです

CIMG3914.JPGCIMG3945.JPG

巳之吉が、夜中に目を覚ますと、白装束の恐ろしい(・・そして美しい)、雪おんなが

茂作のうえに身をかがめて息を吹きかけ、凍死させているところでした

CIMG3917.JPG


雪おんなは振り向き

まだ年若く美しい青年、巳之吉をじいっと見つめると






「今夜見たことはだれにも言ってはいけないよ わたしにはちゃんとわかるのだから

    CIMG3941.JPG

         そのときは必ずおまえを殺してしまうからね・・・。」




そう言って(巳之吉を生かして)、くるりと戸口から出て行きました


CIMG3921.JPG

その翌年の冬、雪おんなは

お雪という娘に化けて巳之吉の前に姿を現し、2人は幸せな家庭を築きますが・・
巳之吉は山小屋での一夜をうっかりお雪に話し、雪おんなとの約束を破ってしまいます

シカシそのとき、2人のあいだにはすでに10人もの子供がいたため


雪おんなは巳之吉の命をとらず、ふたたび生かして




みずからは白くきらめく霧となって

屋根の梁のほうへ昇り、煙出しを抜けて、消え去っていったのでした  おしまい。

CIMG3925.JPG




・・そういえば「人魚姫」も、結末は、海の泡となって悲しく消えていく
とてもやるせない ”悲恋” のものがたりでした


人妖異種恋愛のムズカシさに果敢にアタックした「人魚姫」、そして青梅の「雪おんな」
CIMG3946.JPG

巳之吉に一目惚れ(たぶん)した雪おんなは
人間の娘に化けてうまく巳之吉をたぶらかし結婚しましたが

子供を10人産んでも何年経っても、いっこうに年をとらない自分の容姿に・・・・いよいよ

”人間界での営み” の「限界点」を感じ



もしかしたら・・巳之吉に約束を破らせるよう、わざと誘導して、あえて
CIMG3949.JPG

みずから消えていってしまったのかもしれないナぁ・・と、おもったりもするのでありました




「美魔女」も妖怪の一種なのかっ・・☆

nice!(48)  コメント(17) 
共通テーマ:地域

nice! 48

コメント 17

ばー助

赤塚不二夫会館、昭和レトロ商品博物館に続いて、怪談の間とは、青梅もあなどれないなぁ(めっちゃ、興味そそられる場所だ)☆

鷹の爪団は、いつみても面白い(^^♪
美魔女w
by ばー助 (2015-01-31 21:10) 

ちくわ

雪おんなってこんな話だったのね。
はじめて知りましたよ。
鶴の恩返しと似てる。
約束は守らなきゃあかんってことか。
でも、ついつい話しちゃうよな〜^_^;
by ちくわ (2015-01-31 23:13) 

akipon

この話(青梅でのこと)は聞いたことあるんですが
具体的に見せられると、へぇ〜って思いますね!
そもそもあの2階がこんな場所だったなんて初めて知りました。
最後のはなだ雲さんの推測?女心とは、そういうものですか!?
なんて興味深く読ませていただきました(笑)
by akipon (2015-02-01 00:35) 

路渡カッパ

おはようございます。
タイムリーにも昨夜から雪が降ったり止んだり・・・今もぼた雪が舞ってます。
雪女って青梅が舞台でしたか。
人妖異種恋愛のムズカシさ(!)昔の怪談・奇談には、やるせない情が描かれていますね。
雪女だけに「降られる」、やっぱそのオチは寒い。コールド!(笑)
by 路渡カッパ (2015-02-01 10:26) 

cafelamama

「雪女」は、人妖異種恋愛の物語だったんですね。
今まで知らなかったけど、悲しい物語ですね。
でも、ファムファタールのように
男を破滅させる魔性の女でなかったのでホッとしました。
by cafelamama (2015-02-01 10:55) 

すぴーどきんぐ

雪女の部隊が青梅だというのは驚きです。
てっきり、東北地方か山陰あたりかと思ってました。

10人も子供作っちゃったんだから、約束なんてもうどうでもいいじゃん、なんて思っちゃいました(笑

by すぴーどきんぐ (2015-02-01 14:41) 

ikamasa

こんにちは。雪オンナのルーツは、「青梅」にあった……。貴重なルーツを手に入れましたね。同じ東京都内でも、中央線「国分寺」あたりから女性の顔つきや色彩が微妙に変わり、奥多摩に行けば、まるで秋田美人系のような色白の女性が増えます。おそらく、その原型が、青梅系の雪女なのでは? ひみつのアッコちゃんも、色白、青梅系のルーツなのかもしれませんね。かってな想像ですが……
by ikamasa (2015-02-01 20:09) 

yes_hama

え!うそ!!
「お雪」さんがじつは「雪おんな」だったなんてっ!!
ぜんぜん気づきませんでした~。^^;
・・・それにしても、色気のある雪女さんですね~。
私のイメージとは異なっていました。
by yes_hama (2015-02-01 21:02) 

ぼんぼちぼちぼち

えぇっ!?この作品、青梅が舞台だったのでやすか!!
朗読のレッスンを受けていたときにテキストで使ったことがあるんでやすが
細部は忘れてしまってたんだなぁ(◎o◎)
by ぼんぼちぼちぼち (2015-02-01 22:22) 

ちょんまげ侍金四郎

まさか青梅が舞台とは、てっきり島根の雪深い里あたりかと思ってました。

by ちょんまげ侍金四郎 (2015-02-02 13:33) 

山子路爺

会いたいような、怖いような……
怪談苦手ですぅ〜〜〜。

by 山子路爺 (2015-02-02 15:12) 

はなだ雲

ばー助さん、こんばんは
青梅は興味深くて、あなどれません~^^
でも新宿から特別快速で1時間と、ちと遠いのがたまにキズ★
「鷹の爪団」って、いつも見てるのですか?
私は今回始めて知りました~
この動画、うまく要約されててテンポもいいし、かなりおもしろかったです^^

ちくわさん、こんばんは
ハタを織ってるところを、絶対に覗かないでくださいって言ったのに
どうして覗いちゃうかなぁ、約束守れないかなぁ、って・・
ほんとだ似てますね!「鶴の恩返し」と。
約束破ったら、今までどおりじゃいられませんよ
只じゃすみませんよっていう、教訓かな

akiponさん、こんばんは
昭和レトロ博物館の2階が、小泉八雲の「雪おんなの間」だったなんて。。
意表をつかれました~★
最後のほうは妄想なので、どうぞ読み流してください^^
シカシ・・自分だけ年をとらないって
ものすごく辛いことだと思うんです、きっといたたまれないッス

路渡カッパさん、こんばんは
東京も金曜日の午前中はけっこうなぼたん雪でした
午後は雨になって、積もりませんでしたけど
むかしの怪談・奇談は、とても情感豊かで余韻が残りマス
この動画の、最後の、畳み掛けるようなダジャレの締めも
まずまず余韻が残りました^^

cafelamamaさん、こんばんは
雪おんなは人妖異種恋愛物語だと解釈したのですが
・・違うかもしれません
雪おんなのお話も、地方によってイロイロバリエーションがあるみたいデス
小泉八雲の「青梅の雪おんな」は、けっこうイイ女だとおもいました
けして男を破滅させるような女ではないとおもいます笑
「シズル感」、ことばの響きからして、すぐ
肉汁がしたたり落ちてる映像が浮かびました^^

すぴーどきんぐさん、こんばんは
雪女は東北ってイメージですよね
東京も武蔵国と呼ばれてたころは雪深い土地だったのでしょうか
なんかね、きっとあるんですよ、雪おんな界のオキテみたいなものが
自分らのことを知った人間は、キッチリ!殺して
オトシマエをつけなくてないけないのに・・殺せなかったから
結婚して巳之助の一番近くにいて、見張って
でもまた次も殺せなかったから、オキテ破りの自分が、巳之助の
身代わりになって消えていった。。
イイ女の自己犠牲のお話かとおもったですよ

ikamasaさん、こんばんは
巳之吉と雪おんなのあいだに生まれた10人の子供たちの子孫が
青梅にはいるハズだとわたしも思ってはいたのですが
いたんですねやはり、奥多摩に!
”青梅系”雪おんなの末裔
アッコちゃんもそのひとりだったんですネ^^ なんかワクワク~♪

yes_hamaさん、こんばんは
お雪が雪おんなだったなんてネ~笑
怖いけど、うつくしい、色っぽい
まがまがしいモノは、なにかミリョクを秘めてますね^^

ぼんぼちさん、こんばんは
朗読のレッスン?お芝居でもなさっているのですか?
怪談話は、うってつけの教材ですね
私が持ってた本の「雪おんな」の序文は
「武蔵の国のある村に・・」ではじまってるから
私も読んでたのに、なんか細部は忘れてました^^

ちょんまげ侍金四郎さん、こんばんは
松江は寒そうですもんね
この「雪おんな」は、小泉八雲が住んでた大久保の自宅に奉公してた
青梅出身の親子が語った伝説をもとに、描かれたそうなのデス

山子路爺さん、こんばんは
夜中、雪に閉ざされた家のなかにいると
怖いような会いたいような、そんな美女が現れてくれないものかと
願ってしまいそうデス、それがたとえ魔物でも。。
雪おんなは雪国の・・必然から生まれた創造物のような気がします~^^
by はなだ雲 (2015-02-03 06:54) 

こじろう

いつものようにクリックしてするする・・・
・・・ぎゃー!

はなだ雲さん,2枚目ブラクラかと思っちゃうくらいびっくりしたぞっ!
今日はコーヒー牛乳じゃなかったけど,びびって手元のマグを倒しかけた・・・。
by こじろう (2015-02-06 21:34) 

はなだ雲

こじろうさん、こんばんは
えーっそうお?
・・そうでもないとおもうけど、そうお?
でもそっかぁ、マグを倒しかけるくらい驚かしちゃってスミマセン^^
by はなだ雲 (2015-02-07 21:50) 

さきしなのてるりん

3分でわかった。しかし10人も子ども産んだっけ?そりゃ養育費が大変だったろうなぁ。
by さきしなのてるりん (2015-02-08 10:25) 

さきしなのてるりん

青梅が舞台だったとは全く知らなんだ。
by さきしなのてるりん (2015-02-08 10:27) 

はなだ雲

てるりんさん、こんにちは
雪の多い山間部にこそ雪おんな、現れそうだけど
安曇野にもないのかなぁ、雪おんな伝説
10人産んでも、まだ若いって、そこがこの物語のポイントかも♪
by はなだ雲 (2015-02-11 09:58) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

はっぱ.gif